1.正しい食べ方
食事をするとき、一番のご馳走は何でしょうか?
それは、空腹のときに食事を摂ることだと思います。
現在の子どもたちは、便利な生活を享受しているので、空腹を感じることがほとんどないように感じます。
お腹を空かせて、しっかりご飯を食べる~これがしっかり口を使うことにつながり、良い歯並びを育成していきます。
余談になりますが、食べる意欲のある子どもは、積極的、友達が多い、健康である、姿勢が良い、規則を守る、運動能力が高いなど、好ましいデータがでています。
一食に一品は前歯でかぶりつくような物を食べましょう。
切らずに出せるおかずはそのまま出しましょう。
海苔で包んだおにぎりや食後のデザートでもOKです。
前歯でかむことで上アゴの骨に刺激が伝わり、成長します。
顔の70%が上アゴでできているので、前歯でしっかりかむことにより目や鼻まで変化します。
2.食べるリズムが大切
毎日を元気に過ごしている子どもは、早寝早起きの習慣が身につき、3度の食事をしっかり食べ、おやつを補食として体内リズムが身についています。ゲーム三昧で夜更かししてる子どもは、朝が起きれず朝食抜き、お腹がすくので間食も多く、そのせいで3度の食事もしっかり摂れないダメリズムの生活です。良いリズムを身につけて、3度の食事をしっかり摂ることが、良い歯並びを育成します。
3.食事のときは楽しくコミュニケーションをとりましょう
食事の時間は、栄養を摂取するだけでなく、楽しくコミュニケーションをとることによって、心の栄養を満たす時間でもあると思います。
食べ物を楽しく美味しく味わって食べることは、結果的によくかんで唾液を分泌させ、さらに食欲が増す食事になります。
楽しい話題は、最善のおかずです。楽しくコミュニケーションをとって、「食事=楽しい時間」と子どもたちに思ってほしいものです。
4.食事のときの環境
食事中の姿勢はとても大切です。猫背は悪い歯並びのもとです。必ず子どもが食卓に座った状態で足のつくイスか、足置きを用意しましょう。足がついていない状態では体が不安定になり、猫背になります。猫背は頭でバランスをとろうとして、正しい位置でのかみ合わせを妨げるようになります。
テレビを見ながら食事をする家庭も多いと思います。子どもたちの座る場所は定位置ですから、テレビなどが左右に偏って置かれていることも問題です。
同じ方向に毎日頭を向けてかむと、偏たったかみ癖の原因になります。食事の時間はテレビを消すか、テレビをつけるならば、座る場所を家族間で変えるという工夫も必要です。
水分をとりながら食べると咬まずに流し込んでしまいます。お水やお茶は食後に飲みましょう。
5.食材の選び方・調理法
歯を使うことが大切です。しっかりかめる食事の工夫をお伝えします。
①の正しい食べ方でお伝えした「前歯を使う」には、食材を大きく切ることが大切です。
お母さん方は、うんと手抜きをして、包丁で切る回数を減らしましょう。
かむ量や回数は、同じ食べ物でも調理法により変化し、切り方、料理の水分量などによって変わります。
煮込みすぎない、繊維のある野菜などは繊維を残すように切り方を工夫してみてください。